地熱エネルギーと発電

皆さんは、「地熱発電」をご存知でしょうか?
地熱発電とは、雨水が地中深くで高温に熱せられて蒸気となり、その蒸気で直接タービンを回し発電する方法です。

地球は地中心部ほど温度が高く、深さ30~50キロメートルで約1,000度と考えられていますが、現在の技術ではこれほどの深さを掘削することはできません。

「では”地熱発電”はどのようにエネルギーを得ているのか?」
実は、特別深くまで掘らずとも、深さ数キロメートルの比較的浅いところに1,000度前後のマグマ溜まりがある「地熱地帯」と呼ばれる地域があります。
地熱地帯とは、火山や天然の噴気孔、硫気候、温泉、変質岩などがある地域のことを言います。この地域では、それらによる熱が地中に浸透した天水などを地熱貯留槽を形成することがあり、このような地点に地熱発電所が建てられます。

地熱発電のメリットは、燃料が不要なこと、半永久的に安定して利用できる再生可能エネルギーであること、CO2排出抑制効果が高いこと、太陽光・風力発電と違い、気候に左右されないことが挙げられます。
デメリットは大容量の発電所ができにくいこと。そして、周辺が自然の景観に恵まれた場所が多いため、周辺環境との調和を図ることなどに留意する必要があります。

火山国である日本で地熱発電が普及していない理由として、国立公園内に火山地帯が存在し、様々な制約があるからです。再生可能エネルギーを普及させるためにはその土地に応じた発電方法とうまく付き合っていく必要があります。